日本酒
評価チャート
テイスティングノート
外観は、透明度が高く、ほんのりと黄金色を帯びた輝きのある色調。グラスに注ぐと、山廃仕込み特有の複雑で落ち着いた香りが立ち上る。炊いた米や麹を思わせる穏やかな穀物の香りを基調に、ヨーグルトやクリームチーズのような乳酸系のニュアンスが感じられる。口に含むと、米の持つふくよかな旨味と、それを支えるしっかりとした酸味が見事に調和。アタックは柔らかく、なめらかな口当たりでありながら、中盤から後半にかけてはボディ感のある力強い味わいが広がる。後味は、旨味の余韻が長く続くものの、キレも良く、すっきりと消えていく。温度を上げることで、香りの複雑さが増し、味わいの膨らみもより一層楽しめる。
おすすめの飲み方
香住鶴 山廃特別純米のポテンシャルを最大限に引き出すには、温度帯の選択が鍵となります。冷酒(10℃前後)では、シャープな酸とキレの良さが際立ち、すっきりとした飲み口を楽しめます。常温では、米本来の旨味と香りがバランス良く感じられ、食中酒として最適です。しかし、この酒の真価が発揮されるのは、なんといってもお燗です。ぬる燗(40℃前後)にすると、味わいがふくらみ、柔らかな旨味と香りが立ち上ります。熱燗(50℃前後)まで温度を上げると、より一層ボディ感が強調され、力強いコクとキレを堪能できます。推奨する酒器は、ぽってりとした厚みのあるおちょこやぐい呑みが、この酒の持つ温かみのある味わいとよく合います。また、ワイングラスで飲むと、立ち上る香りをより繊細に感じ取ることができるでしょう。夏はキリッと冷やして、冬はゆっくりと燗を楽しむなど、季節に合わせた飲み方で、その表情の変化をぜひお楽しみください。開栓後は、数日経つと味わいがまろやかになり、また違った一面を見せてくれます。
合う料理
香住鶴 山廃特別純米のしっかりとした旨味と酸味は、幅広い料理と素晴らしい相性を見せます。特に、脂の乗った料理や、濃厚な味付けの料理と合わせることで、その真価を発揮します。まず試していただきたいのが、焼き魚、特に塩焼きの鯖やのどぐろです。魚の脂を日本酒の酸がすっきりと洗い流し、互いの旨みを引き立て合います。また、蔵元が位置する但馬地方の名産、但馬牛のステーキとの相性も抜群。肉の力強い味わいを、山廃仕込みならではの豊かなコクが受け止め、至福のマリアージュを生み出します。和食以外では、豚の角煮のような甘辛い煮込み料理もおすすめです。角煮の濃厚な味わいと、酒の持つ米の旨みが絶妙に調和します。意外な組み合わせとしては、クリームチーズやカマンベールチーズなどの乳製品が挙げられます。山廃由来の乳酸系のニュアンスがチーズの風味と重なり、複雑で奥深い味わいを楽しめます。さらに、きのこのアヒージョのような、オリーブオイルを使った料理とも好相性。きのこの旨味とニンニクの香りを、日本酒の豊かな味わいが包み込みます。
酒蔵・蒸留所情報
| 名称 | 香住鶴 |
|---|---|
| 所在地 | 兵庫県美方郡香美町香住区小原600−2 |
| 公式サイト | https://www.fukuchiya.co.jp/ |
