ジンの種類と選び方を徹底解説!味の系統から探す「語れる一本」の見つけ方

アイキャッチ

バーで出会ったクラフトジンの複雑な味わいや、友人が振る舞ってくれた珍しい国産ジン。

ボンベイ・サファイアやタンカレーといった定番は知っているけれど、その先に広がるジンの多様な世界に足を踏み入れてみたい、そう感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事は、そんなジン初心者から中級者の方へ向けて、単なる種類の羅列ではなく、味の系統や歴史的背景からジンの全体像を体系的に理解し、自分の好みに合った「語れる一本」を見つけるための具体的な方法を解説します。

目次

まずはここから!ジンの味を決める4つの系統と代表的な銘柄

まずはここから!ジンの味を決める4つの系統と代表的な銘柄

ジンの種類は膨大で、どこから手をつければいいか迷ってしまいますよね。

実は、ジンの個性は主に「ボタニカル」と呼ばれる植物由来の原料によって決まります。

この系統を理解すれば、ラベルを見ただけでおおよその味を想像できるようになり、自分の好みに合ったジンを見つける精度が格段に上がります。

まずはこの4つの系統から、好みの方向性を探ってみましょう。

①シトラス系|爽快でフレッシュな柑橘の香り

シトラス系のジンは、その名の通り柑橘類の爽やかな香りが特徴です。

レモンピールやオレンジピール、グレープフルーツ、日本のクラフトジンでは柚子などがキーボタニカルとして使われることが多いですね。

これらの柑橘果皮に含まれるオイル成分が、ジンのアルコールと共に蒸留されることで、鮮烈で心地よいアロマを生み出します。

ジンの持つ独特の薬草感が苦手な方でも、この系統ならすんなりと受け入れられることが多いでしょう。

特にジントニックにした時の相性は抜群で、柑橘のフレッシュな香りが弾け、ゴクゴク飲めてしまいます。

ジン初心者の方が最初に試す一本としても、非常におすすめしやすい系統です。

②ハーバル・フローラル系|ハーブや花の繊細な香り

まるで緑豊かな植物園や、花が咲き乱れる庭園を散策しているかのような、複雑で繊細な香りを持つのがハーバル・フローラル系です。

ラベンダーやカモミール、エルダーフラワーといった花の香りや、ローズマリー、バジル、ミントなどのハーブの香りが特徴で、リラックスしたい夜にぴぴったりの一杯が見つかります。

この系統は、ボタニカルの組み合わせによって個性が大きく変わるため、探求のしがいがあるのも面白いところです。

例えば、ミントやシソを使ったものは清涼感あふれる味わいに、カモミールやラベンダーを使ったものは穏やかで落ち着いた味わいになります。

③スパイシー系|個性的で複雑なスパイスの香り

ピリッとした刺激や、エキゾチックで温かみのある香りが好きな方には、スパイシー系のジンがおすすめです。

キーボタニカルとしては、コリアンダーシードやカルダモン、シナモン、ピンクペッパーなどがよく使われます。

ジンジャーやリコリス(甘草)といった根茎系のボタニカルが、土っぽさや深みのある甘さを加えることもあります。

日本のクラフトジンでは、山椒を使ったものが人気ですよね。

柑橘のような爽やかさと、舌が痺れるような独特の刺激が、和のテイストを鮮やかに表現しています。

ドライでキレのある味わいのものが多く、ソーダ割りで食事と合わせるのも面白い系統です。

④ジュニパーベリーリッチ系|伝統的で王道の松の香り

ジンの定義に不可欠なボタニカル、それが「ジュニパーベリー」です。

これはセイヨウネズという針葉樹の木の実で、ウッディで清涼感のある、松やヒノキを思わせる独特の香りを持っています。

このジュニパーベリーの、まるで森の中を思わせるような清々しい香りを前面に押し出したのが、ジュニパーベリーリッチ系です。

これぞジン!という、力強くドライな味わいが特徴で、ジンの歴史と伝統を感じさせてくれます。

他の系統に比べて香りの要素はシンプルですが、その分、骨格がしっかりしているためカクテルベースとして非常に優秀です。

他の素材の風味を消すことなく、しかしジンの存在感をしっかりと主張する、まさにカクテルのためのジンと言えるでしょう。

ジンの世界観を深める!主要4大スタイルの特徴と歴史

ジンの世界観を深める!主要4大スタイルの特徴と歴史

好みの味の系統が見えてきたら、次はジンの「スタイル」に注目してみましょう。

スタイルとは、製法や歴史的背景に基づいたジンの分類のことです。

なぜそのジンがその味わいになったのか、その背景を知ることで、一杯のジンが持つ個性をより深く理解できるようになります。

①ロンドン・ドライ・ジン|現代ジンの王道にして基準

「ロンドン・ドライ・ジン」と聞くと、ロンドンで作られた辛口のジン、というイメージを持つかもしれません。

実はこれ、半分正解で半分間違いなんです。

「ロンドン」は地名ではなく「製法」のスタイルを指しており、極端な話、日本で造られても規定を満たせば「ロンドン・ドライ・ジン」と名乗ることができます。

このスタイルが生まれた背景には、18世紀のイギリスで横行した粗悪なジンからの脱却という歴史があります。

当時は有害な物質で風味付けされた密造ジンが出回り、「マザー・ルイン(母を破滅させるもの)」と呼ばれる社会問題にまで発展しました。

品質を保証するため、厳格なルールが定められたのです。

具体的には、高品質なベーススピリッツ(連続式蒸留器で造られたクセのないもの)を使用し、ジュニパーベリーをはじめとする天然由来のボタニカルと共に再蒸留すること、そして蒸留後には水以外の添加物(特に砂糖)を加えてはならない、といった規定があります。

②ジュネヴァ|ジンの原点 スピリッツの歴史を味わう

ジンのルーツを辿ると、オランダで生まれた「ジュネヴァ」というお酒に行き着きます。

もともとは16世紀頃、ライデン大学のシルヴィウス博士によって利尿作用のある薬として開発されたと言われています。

ジュネヴァの最大の特徴は、ロンドン・ドライ・ジンがクセのないクリアなスピリッツをベースにするのに対し、大麦麦芽などを原料とした「モルトスピリッツ」を使用する点です。

このモルトスピリッツは、ウイスキーの原料にもなるもので、穀物由来の豊かな香りとほのかな甘みを持っています。

そのため、ジュネヴァの味わいは、ジンの爽やかさに加えて、ウイスキーのようなモルティでコクのある風味が感じられる、非常に個性的なものになります。

③オールド・トム・ジン|カクテル文化を支えた甘口の復刻スタイル

18世紀のイギリス、ロンドン・ドライ・ジンが生まれる前の時代に大流行したのが「オールド・トム・ジン」です。

当時の蒸留技術はまだ未熟で、造られるスピリッツは荒々しく、お世辞にも美味しいとは言えないものでした。

その飲みにくさをカバーするために、砂糖や甘草(リコリス)などを加えて甘みをつけたのが、このスタイルの始まりです。

その名前の由来には面白い逸話があります。

当時、政府がジンに高い税金を課したため、多くのパブが密かにジンを販売していました。

その際、店の外壁に「年老いた猫(Old Tom Cat)」の看板を掲げ、客が猫の前足の下にあるスロットにお金を入れると、壁の中から店主が猫の口に繋がったパイプを通してジンを注いでくれた、と言われています。

味わいは、ドライ・ジンとジュネヴァの中間といったところで、ジュニパーベリーの香りに加え、はっきりとした甘みとまろやかな口当たりが特徴です。

④プリマス・ジン|唯一無二の土地が育む柔らかな香味

ワインにおけるシャンパーニュや、ウイスキーにおけるスコッチのように、特定の地域で造られたものだけが名乗れる、地理的表示(GI)保護を受けたジンがあります。

それが「プリマス・ジン」です。

その名の通り、イギリス南西部の港町プリマスで、現在では「プリマス蒸留所」一箇所のみで造られています。

この蒸留所は、かつて清教徒たちがメイフラワー号でアメリカへ旅立つ前に滞在した修道院の跡地に建てられており、非常に歴史深い場所です。

製法はロンドン・ドライ・ジンに近いですが、いくつかの違いがあります。

まず、ベースとなるスピリッツに、ロンドン・ドライ・ジンよりもわずかに甘みのある穀物が使われること

そして、ボタニカルの配合も独特で、根菜類(オリスルートやアンジェリカルート)の比率が比較的高いため、より土っぽく(アーシーで)、アロマティックな香味に仕上がります。

なぜ今「クラフトジン」が熱いのか?その定義と魅力

伝統的なスタイルを理解した上で、いよいよ現代のジンシーンの主役である「クラフトジン」に焦点を当てていきましょう。

最近、バーや酒販店で本当によく見かけるようになりましたよね。

ここでは、クラフトジンの本質的な魅力を解き明かし、なぜこれほどまでに多くの人々を惹きつけているのか、その理由を探っていきます。

クラフトジンの明確な定義と大手製品との違い

まず押さえておきたいのは、「クラフトジン」という言葉に法的な定義はない、ということです。

これは「クラフトビール」と同様で、あくまで造り手の姿勢や規模感を示す言葉として使われています。

では、何を以てクラフトジンと呼ぶのでしょうか。

一般的には、いくつかの共通した特徴があります。

それは「小規模な蒸留所で造られていること」「造り手の哲学や個性が強く反映されていること」、そして「独創的な製法やユニークなボタニカルが使われていること」です。

多くの場合、銅製のポットスチル(単式蒸留器)を使い、少量ずつ丁寧に蒸留することで、原料の風味を豊かに引き出しています。

世界中で愛される大手メーカーのジン、例えばタンカレーやビーフィーターが、いつでもどこでも同じ味が楽しめる「安定した品質」を追求するのに対し、クラフトジンは「個性と多様性」を追求するスピリッツだと言えます。

自由なボタニカル表現がもたらす無限の可能性

クラフトジンの最大の魅力は、何と言ってもボタニカルの自由な表現にあります。

ジンの定義であるジュニパーベリーさえ使えば、あとは基本的に何を使ってもいい、というルールが、造り手たちの創造性を爆発させました。

伝統的なコリアンダーやアンジェリカに加え、フレッシュなフルーツや野菜、ハーブ、スパイスはもちろん、中には茶葉や桜の花、昆布や海藻といった、これまでのジンの常識を覆すようなボタニカルを使う蒸留所も登場しています。

また、ボタニカルの香りを抽出する方法にも工夫が見られます。

スピリッツに直接漬け込む伝統的な「スティーピング方式」に加え、アルコールの蒸気がボタニカルの入ったバスケットを通過することで香りを移す「ヴェイパー・インフュージョン方式」は、より繊細でクリーンな香味を引き出すことができます。

例えば、スペインの「ジン・マーレ」はオリーブ、ローズマリー、タイム、バジルといった地中海のハーブを使用し、まるで地中海料理のような風味を生み出しています。

「ご当地ジン」の魅力|地域の個性を味わう楽しみ

クラフトジンのムーブメントの中でも、特に面白いのが「ご当地ジン」です。

これは、蒸留所がある土地の特産品をボタニカルとして使用し、その地域の風土や文化を表現したジンのことです。

ワインの世界で「テロワール」という言葉が使われるように、ジンにおいてもその土地ならではの個性が重要視されるようになってきました

日本の造り手たちは、柚子、山椒、桜、玉露、檜、紫蘇など、日本ならではの繊細で豊かな香味を持つ素材を積極的に取り入れています。

そのジンが生まれた背景や、使われているボタニカルのストーリーを知ることで、味わいはさらに深みを増すのです。

失敗しない「語れる一本」を見つけるための3ステップ

さて、ここまでジンの味の系統、歴史的なスタイル、そしてクラフトジンの魅力について学んできました。

知識が深まるほどに、次に飲むべき一本への期待も高まりますよね。

ここからは、その知識を総動員して、実際に自分好みで、かつストーリー性のある「語れる一本」を選び抜くための、実践的な3つのステップを紹介します。

STEP1: 基準となる「王道の一本」をまず味わう

多様なクラフトジンの個性を正確に理解するためには、まず「自分の舌の基準」を作ることが非常に重要です。

これは、音楽で様々なジャンルを聴き分けるために、まずクラシックの基本構成を学ぶのに似ています。

そのために、世界中で愛され、あらゆるカクテルのベースとなってきた王道のロンドン・ドライ・ジンを、改めてじっくりと味わうことを強く推奨します。

おすすめは「ビーフィーター ロンドン ドライジン」や「タンカレー ロンドン ドライジン」です。

これらは比較的手に入りやすく、価格も手頃でありながら、ロンドン・ドライ・ジンの典型的な味わいを完璧に体現しています。

STEP2: 自分の好きな「味の系統」から候補を絞る

基準となる味わいをインプットしたら、次はいよいよ自分の好みに合わせて候補を絞り込んでいきます。

ここで役立つのが、最初の章で解説した「4つの味の系統」です。

普段、自分が好んで口にする食べ物や飲み物をヒントにしてみましょう。

例えば、以下のように考えてみてください。

  • レモンサワーや柑橘系のフルーツが好きなら → 「シトラス系」から探すのがおすすめです。「タンカレー ナンバーテン」や日本のクラフトジンなら柚子を使ったものが良いでしょう。
  • ハーブティーやミント、パクチーなどが好きなら → 「ハーバル・フローラル系」が合う可能性が高いです。「ヘンドリックス・ジン」や「ザ・ボタニスト」は間違いのない選択です。
  • カレーや中華料理などスパイスの効いた料理が好きなら → 「スパイシー系」に挑戦してみてください。「モンキー47」の複雑さや、「季の美」の山椒の刺激は新しい発見があるはずです。
  • とにかくキリッとしたお酒が好き、ウイスキーならスモーキーなものが好きなら → 「ジュニパーベリーリッチ系」の伝統的な味わいがしっくりくるかもしれません。「シップスミス」のような骨太なジンを試してみましょう。

このように、自分の味覚の好みから系統を推測することで、膨大な選択肢の中から当たりをつけやすくなります。

まずは気になる系統の代表的な銘柄から試してみるのが、失敗の少ない方法です。

STEP3: ストーリーやデザインで「心に響く一本」を決める

味の系統で候補を2〜3本に絞り込めたら、最後の決め手は「感性」です。

特に、我々のような凝り性の人間にとっては、味が同程度に好みなのであれば、その背景にあるストーリーや造り手の哲学、ボトルのデザインといった要素が重要になってきますよね。

候補に挙がったジンの公式サイトを訪れたり、専門店の解説を読んでみてください。

そこには、創業者の情熱や、その土地ならではのボタニカルを選んだ理由、ユニークな蒸留方法へのこだわりなど、心を動かされるエピソードが隠されているはずです。

選んだジンの個性を最大限に引き出す飲み方

最高の「語れる一本」を見つけたら、次はその魅力を120%引き出す飲み方を知ることが重要になります。

せっかくこだわって選んだジンも、飲み方が合っていなければそのポテンシャルを十分に楽しめません。

ここでは、家飲みの質を格段に上げる、ワンランク上の楽しみ方を紹介します。

ジントニックを極める|ジンとトニックウォーターの相性

ジンの最もポピュラーな飲み方であるジントニック。

シンプルだからこそ、奥が深いカクテルです。

ず基本の比率は、ジン1に対してトニックウォーターを3〜4が黄金比とされています。

そして、氷は非常に重要です。

家庭の冷蔵庫で作った氷は溶けやすく、すぐに水っぽくなってしまうため、コンビニなどで売っているロックアイスのような、大きくて硬い氷を使いましょう。

そして、意外と見落としがちなのがトニックウォーター選びです。

炭酸が抜けないよう、グラスを傾けて氷に当てないようにそっと注ぎ、バースプーンで一度だけ氷を持ち上げるように混ぜるのが美味しく作るコツです。

ぜひ、トニックウォーターにもこだわってみてください。

ガーニッシュで変わる香味の世界|基本から応用まで

カクテルに添えられるフルーツなどを「ガーニッシュ」と呼びます。

これは単なる飾りではありません。

特にジンは香りが命のお酒なので、ガーニッシュが香味に与える影響は絶大で、グラスに鼻を近づけた時に最初に感じる香りが、カクテル全体の印象を決定づけます

定番はカットライムやレモンですが、ここにもう一工夫加えてみましょう。

おすすめは、そのジンのキーボタニカルとリンクさせる方法です。

例えば、ローズマリーが特徴的なジンなら、フレッシュなローズマリーの小枝を一本添えてみる。

グラスに鼻を近づけた瞬間にローズマリーの香りが立ち上り、ジンとの一体感が生まれます。

スーパーのハーブコーナーやスパイス売り場を眺めながら、次の一杯のアイデアを練るのも楽しい時間になりますよ。

シンプルに味わう|ソーダ割り・ロック・ストレートのコツ

特に複雑な香味を持つクラフトジンの場合、その繊細な個性をダイレクトに楽しむために、シンプルな飲み方もおすすめです。

ジンのソーダ割り(ジンソニック)は、トニックウォーターの甘みや香りがない分、ジンのボタニカルの風味をよりクリアに感じられます。

食事と合わせるなら、この飲み方が最も万能かもしれません。

コツは、炭酸が抜けにくい良質な強炭酸水を選び、氷に当てないようにそっと注ぐこと

ロックで飲む場合は、大きめの氷を使うのが鉄則です。

家庭用の製氷機で作った小さな氷はすぐに溶けてしまい、ジンが水っぽくなってしまいます。

市販のロックアイスや、丸氷が作れる製氷皿を使うと、ゆっくりと溶けながら味わいの変化を楽しめます。

ボトルごと冷凍庫でキンキンに冷やしておくと、アルコールの刺激が和らぎ、とろりとした口当たりになって驚くほど飲みやすくなります。

ジンの種類に関するよくある質問

ここでは、ジンの世界に足を踏み入れた方が抱きがちな、細かな疑問点についてQ&A形式でお答えします。

知っているようで意外と知らないポイントを押さえて、ジンへの理解をさらに深めましょう。

ジンとウォッカは何が違うのですか?

ジンとウォッカは、どちらも穀物などを原料にした蒸留酒(スピリッツ)ですが、決定的な違いは「ボタニカルによる香り付けの有無」です。

ウォッカは、蒸留後に活性炭などで濾過することで、限りなく無味無臭に近いクリアな味わいを目指して造られます。

そのクセのなさが、様々なジュースやリキュールと合わせるカクテルのベースとして重宝されます。

一方、ジンはジュニパーベリーを必ず含むボタニカル(植物)で香り付けをすることが法律で義務付けられています。

つまり、香り付けをするのがジン、しないのがウォッカ、と覚えるのが一番分かりやすいでしょう。

ボタニカルって具体的に何のことですか?

ボタニカルとは、ジンに香りや風味を与えるために使われる「植物由来の原料」の総称です。

法律で定められている必須のボタニカルは「ジュニパーベリー」のみです。

それ以外は、基本的にどんな植物を使っても自由です。

伝統的に使われてきたのは、コリアンダーシード(スパイス感)、アンジェリカルート(土のような香り)、リコリス(甘み)、オレンジピール(柑橘感)などです。

これらはジンの骨格を形成する重要な役割を担っています。

現代のクラフトジンでは、これらに加えてフルーツ、ハーブ、スパイス、花、茶葉、野菜、海藻など、本当に多種多様なボタニカルが使われており、それがジンの個性と多様性を生み出しています。

色がついたジンがあるのはなぜですか?

ほとんどのジンは蒸留によって造られるため無色透明ですが、いくつかの理由で色が付くことがあります。

一つは、蒸留後にフルーツやハーブなどのボタニカルを浸漬させる「インフュージョン」という製法によるものです。

これによりボタニカルの色素が溶け出し、ピンクや紫といった鮮やかな色合いになります。

もう一つは、ウイスキーのように樽で熟成させる「エイジド・ジン」または「バレルエイジド・ジン」と呼ばれるものです。

樽由来の成分が溶け出し、美しい琥珀色と、バニラやスパイスのようなまろやかな風味が加わります。

スローベリーという果実を漬け込んだリキュールの一種「スロージン」も、美しいルビー色で有名ですね。

ジンの適切な保存方法を教えてください

ジンはアルコール度数が40度前後と高いため、ワインのように腐敗したり、日本酒のように急激に味が劣化したりする心配はほとんどありません。

未開封であれば、数年単位での長期保存も可能です。

ただし、香味を損なわないためには、適切な保存が大切です。

基本は「直射日光」と「高温」を避けること。

光や熱は、ジンの繊細な香りを劣化させる原因になります

戸棚の中など、涼しくて暗い場所(冷暗所)で保管するのがベストです。

開封後は、栓をしっかりと閉めて香りが飛ばないように注意しましょう。

空気に触れる面積が大きくなると酸化が進みやすくなるため、残りが少なくなったら早めに飲み切るのがおすすめです。

まとめ|あなただけの「語れる一本」で知的な家飲み時間を

この記事では、ジンの多様な世界を理解し、自分に合った一本を見つけるための道筋を解説してきました。

まずは直感的に分かりやすい「4つの味の系統」から自分の好みの方向性を掴むこと。

次に、ロンドン・ドライ・ジンやジュネヴァといった「4大スタイル」の歴史を知り、ジンの世界観を深めること。

そして、王道を基準とし、好みとストーリーで絞り込む「選び方の3ステップ」を実践すること。

さらに、選んだジンの個性を最大限に引き出す飲み方の工夫を知ること。

ぜひこの記事を参考に、最初の一歩を踏み出してみてください。

みんなに広めよう!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次