ブランデーに興味はあるけれど、飲み方が難しそうだと感じていませんか。
ストレートはハードルが高いと感じ、最初の一杯をためらっている方も多いでしょう。
この記事では、ブランデー初心者のための基本の飲み方から、その魅力を引き出す知識、避けるべきNG例までを解説します。
読み終えれば、自信を持ってブランデーを楽しめるようになります。
まずはこれだけ!ブランデー初心者が失敗しない基本の飲み方3選

ブランデーの基本となる飲み方は3つだけです。
これさえ押さえれば、初心者でも豊かな香りと味わいを存分に楽しめます。
難しく考えず、気軽に試してみましょう。
ここでは、最もおすすめな3つのスタイルを、準備物から手順、味わいの特徴までご紹介します。
1. ソーダ割り|最も手軽で爽快なブランデー入門
ブランデーは強いお酒というイメージを持つ方に、まず試してほしいのがソーダ割りです。
華やかな香りとフルーティーな甘みを炭酸が引き立て、驚くほど飲みやすくなります。
自分で濃さを調整できるため、お酒が強くない方でも安心して楽しめます。
準備するもの
- ブランデー
- 炭酸水(無糖・強炭酸がおすすめ)
- 氷
- グラス(ハイボールグラスなど背の高いもの)
- マドラー
- (お好みで)レモン
美味しい作り方の手順
- グラスいっぱいに氷を入れ、マドラーで混ぜてグラス自体を冷やします。溶けた水は捨ててください。
- 氷をグラスに再度たっぷり入れます。
- ブランデーを30ml程度注ぎます。
- 炭酸が抜けないよう、ソーダは氷に当てず、グラスの縁に沿って静かに注ぎ入れます。
- ブランデーとソーダの比率は「1:3〜4」が目安ですが、お好みで調整してください。
- マドラーをグラスの底に一度差し込み、氷を軽く持ち上げるように混ぜれば完成です。
味わいの特徴とコツ
味わいは爽快で軽やかです。
ブランデーの甘い香りが炭酸と共にはじけ、食中酒としても楽しめます。
仕上げにレモンの皮を搾って香り付けする「レモンピール」を加えると、さらに洗練された味わいになります。
2. オン・ザ・ロック|時間と共に変化する香りと味を楽しむ
オン・ザ・ロックは、氷がゆっくり溶けることで味わいが刻々と変化するのが魅力です。
注ぎたては、冷えて引き締まった味わいと強い香りです。
氷が溶けるにつれて香りが開き、味わいもまろやかになります。
この変化をじっくり楽しむ時間は、まさに大人の贅沢です。
準備するもの
- ブランデー
- 大きめの氷(市販のロックアイスが最適)
- グラス(ロックグラスなど背が低く口が広いもの)
美味しい作り方の手順
- ロックグラスに、大きくて硬い氷を1〜2個入れます。市販のロックアイスがおすすめです。
- ブランデーを氷の上から静かに注ぎます。量はグラスの1/3程度が目安です。
- マドラーで軽く混ぜ、ブランデーと氷をなじませます。
- 飲む前にグラスをゆっくり回すと、豊かな香りが立ち上り、より深く楽しめます。
味わいの特徴とコツ
最初はキレのある果実味を感じ、時間と共に甘みやまろやかさが増していきます。
一杯で味のグラデーションを楽しめる飲み方です。
ポイントは「氷」です。
良質な氷を使うと、ブランデーが薄まりすぎるのを防ぎ、ゆっくりとした味の変化を堪能できます。
3. ストレート|本来の芳醇な香りを最大限に味わう
ストレートは、ブランデー本来の複雑で芳醇な香りと味わいを、最もダイレクトに感じられる飲み方です。
熟成による華やかな香り、凝縮された果実の甘み、長い余韻のすべてを味わえます。
正しい楽しみ方を知れば、誰でもその真価を体験できます。
準備するもの
- ブランデー
- グラス(ブランデーグラス、または小ぶりのワイングラス)
- チェイサー(常温の水)
美味しい楽しみ方の手順
- グラスに注ぐ量は30ml(シングル)程度で十分です。
- 伝統的には、グラスを手のひらで包むように持ち、体温でゆっくり温めると香りが開くと言われています。
- 飲む前に、まず香りをじっくりと楽しんでください。
- ごく少量を口に含み、舌の上で転がすようにして複雑な味わいを広げます。
味わいの特徴とコツ
ブランデーが持つポテンシャルを100%感じられます。
絶対に忘れてはならないのが「チェイサー」です。
ブランデーと水を交互に飲むことで口の中がリフレッシュされ、次の一口で新たな発見があります。
アルコールの刺激を和らげ、体を守る意味でも重要です。
特に熟成年数の長いXOクラスは、ぜひストレートで試してみてください。
ブランデーの価値を損なう?初心者が避けるべきNGな飲み方

ブランデーの繊細な魅力を損なわないための知恵があります。
ここでは、初心者がやりがちな「NGな飲み方」を3つご紹介します。
理由を理解すれば、自信を持って正しい飲み方を選べるようになります。
NG例1:冷凍庫でキンキンに冷やす
ブランデーを冷凍庫で冷やすのは、非常にもったいない行為です。
理由は、ブランデー最大の魅力である「香り」にあります。
ブランデーの複雑な香りは、香り成分が揮発することで感じられます。
これらの成分は、ある程度の温度がないと揮発しにくい性質を持っています。
冷やしすぎると香りが液体に閉じ込められ、ほとんど感じられなくなってしまいます。
これはブランデーの魅力を大きく損ないます。
最適な温度は18〜20℃程度の常温です。
香りを大切にするお酒だと覚えておきましょう。
NG例2:コーラなど香りの強いもので割る
ブランデーそのものの味わいを理解したい初心者には、香りの強いもので割る飲み方はおすすめできません。
なぜなら、長い年月をかけて熟成されたブランデーの風味は、非常に繊細で複雑だからです。
コーラやオレンジジュースのように味が濃く香りが強い割り材は、その繊細な風味を完全に上書きしてしまいます。
熟成香やブドウ由来のフルーティーさが隠れてしまうのはもったいないです。
割るなら、風味を邪魔しないソーダや水、ジンジャーエールなどがおすすめです。
NG例3:適さないグラスで飲む
ブランデーにおいて、グラスの形状は味わいに絶大な影響を与えます。
チューリップ型のブランデーグラスの形には科学的な理由があります。
大きく膨らんだ部分で香りが揮発します。
そして、すぼまった飲み口がその香りをグラス内に凝縮されることにより、飲む人は複雑なアロマを余すことなく楽しめます。
普通のコップでは香りがすぐに拡散し、魅力が半減してしまいます。
専用グラスがなくても、小ぶりのワイングラスが素晴らしい代用品になります。
ワイングラスも香りを引き出す形状なので、まずはそれで試すのが良いでしょう。
基本をマスターしたら試したい ブランデーの応用的な飲み方
基本の3スタイルに慣れたら、次のステップに進みましょう。
少し飲み方を変えるだけで、ブランデーは新しい表情を見せてくれます。
ここでは、さらに深く楽しむための応用的な飲み方をご紹介します。
気分やシーンに合わせて挑戦してみましょう。
水割り|香りをより一層開かせる飲み方
ブランデーの水割りは、単にアルコール度数を下げるためだけではありません。
少量の水を加えるとアルコールの刺激が和らぎ、閉じていた華やかな香りが一気に花開きます。
これは「香りの解放」と呼ばれる現象です。
作り方は、グラスにブランデーと常温の水を1:1の割合で注ぐのが基本です。
氷を入れないことで、温度を下げずに香りだけを際立たせられます。
水割りは最初から完成された華やかな香りを楽しめるのが特徴です。
ストレートでは強く感じる銘柄も、水割りにすると飲みやすくなります。
お湯割り(ホットブランデー)|心と体を温める冬の楽しみ方
寒い夜に心と体を温めたい時、お湯割り(ホットブランデー)が最適です。
温めることで豊かな香りが湯気と共に立ち上り、部屋中に芳醇なアロマが広がります。
冷たい状態とは全く違う、まろやかで優しい口当たりも特徴です。
美味しく作るコツは、80℃くらいのお湯を使うことです。
耐熱グラスにブランデーを注ぎ、その3倍量くらいのお湯をゆっくり加えます。
ハチミツやレモン、シナモンスティックを加えるなど、アレンジも楽しめます。
紅茶やコーヒーに少量垂らすのも手軽な楽しみ方です。
寝る前のリラックスタイムにぴったりの一杯です。
自宅で楽しむ簡単カクテル|定番から少し凝ったものまで
ブランデーベースのカクテルには、自宅で簡単に作れて本格的なものがたくさんあります。
特別な道具がなくても作れる、シンプルで洗練されたカクテルを2つご紹介します。
ニコラシカ|レモンの酸味と砂糖の甘さが絶妙な定番
ニコラシカは、ユニークな見た目と飲み方で知られる定番カクテルです。
ショットグラスにブランデーを注ぎます。
砂糖を乗せたレモンの輪切りでグラスに蓋をします。
楽しみ方は、まずレモンを二つ折りにして砂糖ごと口に含みます。
酸味と甘みが広がったところで、ブランデーを流し込みます。
口の中でブランデー、レモン、砂糖が混ざり合い、絶妙なカクテルが完成します。
フレンチ・コネクション|アマレットで仕上げる甘く濃厚な一杯
「フレンチ・コネクション」は、映画のタイトルにもなった有名なカクテルです。
作り方は驚くほどシンプルです。
ブランデーと、杏の核から作られるリキュール「アマレット」を1:1で混ぜるだけです。
氷を入れたロックグラスに両方を注ぎ、軽く混ぜれば完成です。
アマレットの甘く香ばしい風味がブランデーのフルーティーさと調和し、濃厚でリッチな味わいになります。
食後にデザート感覚でゆっくり楽しむのに最適なカクテルです。
もっと美味しく飲むためのブランデー基礎知識
ブランデーをより深く味わうために、最低限の基礎知識を解説します。
産地の違いやラベルの記号の意味が分かると、ブランデー選びが格段に楽しくなります。
ブランデーの種類|コニャックとアルマニャックの違いとは
ブランデーは果物を原料とする蒸留酒の総称です。
中でも有名なのがフランス産の「コニャック」と「アルマニャック」です。
どちらも地名が名前になっており、法律で製法が厳しく定められています。
両者の主な違いを以下の表にまとめました。
| 項目 | コニャック (Cognac) | アルマニャック (Armagnac) |
|---|---|---|
| 産地 | フランス・コニャック地方 | フランス・アルマニャック地方 |
| 蒸留方法 | 単式蒸留器で2回蒸留 | 半連続式蒸留器で1回蒸留 |
| 味わいの傾向 | エレガントで華やか、洗練された味わい | 力強く複雑、骨太で個性的な味わい |
| 流通量 | 多い(世界的に有名) | 少ない(フランス国内での消費が多い) |
2回蒸留するコニャックは、スムースで洗練された味わいになる傾向があります。
1回蒸留のアルマニャックは、原料由来の風味が残り、ワイルドで個性的です。
初心者は、味わいがエレガントなコニャックから試すのがおすすめです。
ランク(等級)の意味|VSOPやXOは何が違うのか
ブランデーのボトルにある「V.S.O.P.」や「X.O.」は、熟成年数を示すランク(等級)です。
ブレンドされた原酒の中で、最も若いものの熟成年数が基準となります。
主なランクとその意味は以下の通りです。
| ランク名 | 正式名称 | 最低熟成年数 | 一般的な味わいの特徴 |
|---|---|---|---|
| V.S. | Very Special | 2年以上 | フレッシュでフルーティー、やや刺激的 |
| V.S.O.P. | Very Superior Old Pale | 4年以上 | バランスが良く、華やかさとまろやかさを両立 |
| Napoléon | ナポレオン | 6年以上 | より複雑で、熟成感が増す |
| X.O. | Extra Old | 10年以上 | 非常に複雑で芳醇、まろやかで長い余韻 |
| Hors d’âge | オール・ダージュ | 10年以上 (X.O.を超える最高級品) | 規格外の長期熟成品。極めて滑らかで深い味わい |
熟成年数が長いほど、色は濃く、味わいは複雑でまろやかになります。
初心者が最初に選ぶなら、価格と品質のバランスが取れた「V.S.O.P.」クラスが最適です。
まずこのクラスで基本の美味しさを知り、好みで上のランクに挑戦するのが良いでしょう。
初心者におすすめのブランデーの選び方と最初の1本
初心者が失敗しないブランデー選びのポイントを3つご紹介します。
1. まずは「コニャック」の「V.S.O.P.」クラスから
コニャックは味わいがエレガントで初心者にも親しみやすいです。
V.S.O.P.クラスはフレッシュさと熟成感のバランスが良く、どんな飲み方でも楽しめます。
2. 予算は5,000円〜10,000円程度で探す
この価格帯なら、品質の高いV.S.O.P.クラスのコニャックが手に入ります。
最初の1本として、ある程度の品質が保証されたこの価格帯から選ぶのが安心です。
3. 有名ブランドのものを選ぶ
世界的に有名な大手ブランドは品質が安定しています。
特に以下の3大コニャックブランドのV.S.O.P.は間違いのない選択肢です。
- ヘネシー V.S.O.P フィーヌ シャンパーニュ
スパイシーで力強いアロマが特徴。 - レミーマルタン V.S.O.P
華やかでフローラルな香りが特徴。エレガントでバランスの取れた味わい。 - カミュ V.S.O.P
フローラルな香りと軽やかでフルーティーな味わいが特徴。
まずはこれらの有名どころから試し、自分の好みを見つけていくのが良いスタートです。
ライフスタイルを豊かにする シーン別おすすめの飲み方
ブランデーは、気分や時間に合わせて飲み方を選ぶことで、日常をより上質なものに変えてくれます。
ここでは、具体的なシチュエーションに合わせたおすすめの飲み方を提案します。
仕事終わりのリフレッシュに|爽快なソーダ割り
仕事終わりで頭を切り替えたい時には、冷えたブランデーのソーダ割りが最適です。
弾ける炭酸と華やかな香りが、疲れた心と体をリフレッシュしてくれます。
すっきりした飲み口は夕食とも相性が良く、手軽に作れるのも嬉しいポイントです。
週末の夜長にじっくりと|読書や映画と楽しむロック
読書や映画鑑賞など、自分の世界に没頭する週末の夜にはオン・ザ・ロックがふさわしいです。
氷が溶けて味わいがゆっくり変化していく様は、趣味に没頭する長い夜のお供に完璧にマッチします。
グラスを片手に、自分だけの時間を堪能してください。
特別な日の食後酒として|贅沢な気分に浸るストレート
記念日や自分へのご褒美など、特別な日を締めくくる一杯にはストレートを選びましょう。
美味しいディナーの後、ブランデーグラスとじっくり向き合います。
複雑で芳醇な香り、凝縮された甘みと深いコクを五感で味わう時間は、何物にも代えがたい贅沢です。
特別な日の記憶を、より一層美しいものにしてくれます。
ブランデーの飲み方に関するよくある質問
初心者がつまずきやすいポイントや、一歩踏み込んだ楽しみ方に関する「よくある質問」をQ&A形式でまとめました。
まとめ|最初の一杯であなたの日常を特別な時間に
ここまで、ブランデーの飲み方を基本から応用まで解説してきました。
もう「ブランデーは難しそう」というイメージはなくなったでしょう。
この記事の重要なポイントを振り返ります。
- 初心者はまず「ソーダ割り」「オン・ザ・ロック」「ストレート」の3つを試す。
- 最大の魅力である「香り」を損なう、極端な冷却や香りの強い割り材は避ける。
- V.S.O.P.クラスのコニャックから始めるのがおすすめ。
ブランデーは、正しい知識を持てば誰でも楽しめるお酒です。
一杯のグラスが、いつもの夜を上質で豊かな時間に変えてくれます。
さあ、まずは手軽なソーダ割りから、その最初の一杯を試してみてはいかがでしょうか。
きっと、あなたのライフスタイルを格上げする新しい楽しみが見つかるはずです。

